突然ですが、飼い主の皆さんに質問です。皆さんは猫の表情から何を思っているのか理解できていますか?
私も含めて「理解できる!」と断言できる人はなかなかいないんじゃないでしょうか。猫も人間と同じように気持ちが表情に表れますが、残念ながら猫と会話をすることはできません。なので、表情から何が言いたいのか理解するためにどんな気持ちの時にどんな表情をするのかしておきましょう。
猫の体全体から読み取ろう
猫は、気持ちを表現するときに尻尾や姿勢など表れます。このときは、体全体を使って表現するのでどんな気持ちなのかは分かりやすいです。
興味津々
猫は、何かに興味を示している時に目を見開いて瞳孔が真ん丸の表情になります。また、体にも力が入るので、耳や尻尾もピンッ!と立っています。興味を持って何かを見ているときは、飼い主は眼中にありません(涙)
恐怖心
猫は恐怖を感じると、耳を後ろ側に倒して姿勢を低くして防御の体勢になります。また、この体勢にならなくても、瞳孔が開いて黒目がちになっているときは恐怖や不安で緊張しているときです。猫の中には、隅っこに隠れたり高いところに逃げたりもします。
威嚇
この表情は一目瞭然ですね、誰でも見れば怒っていると分かります。威嚇するときは、耳を横に倒して全身の毛を逆立てますが、内心はおびえているんです。「シャー!」という鳴き声をしていたらさらに攻撃的な気持ちになっているときです。ちなみに私の猫は、掃除機によく威嚇しています。猫からしてみれば、ストレスなのでしょうが掃除しないわけにもいかないので、猫に謝りながら掃除しています。
ゴロン!
猫は、自分に注意を向けてほしいときや遊んでほしいときなどにゴロン!と寝転がります。このとき、おなかを出して寝転がることをよく見かけますが、これはリラックスして安心しているという印です。
猫の表情から読み取ろう
猫の顔から気持ちを読み取るポイントは、耳・目・ヒゲなどをよく見ることです。表情によっていろいろと変化するので注意してみてみましょう。
気持ち | 表情 |
---|---|
普通 | 特に何もなく落ち着いているときは、耳は前を向いていて目の大きさも標準です。 |
リラックス | 耳やヒゲは自然な状態ですが、目がやや閉じ気味です。 |
怖い | 耳を後ろ側に倒してヒゲがピンッ!と張っています。瞳孔が大きくなっています。 |
怒っている | 耳を後ろに向けてヒゲは下に下がり気味です。瞳孔は縦に細くなっています。 |
集中 | 耳が前向きで瞳孔が大きく黒目がちです。 |
その他読み取るポイント
体や表情の他に鳴き声・尻尾・耳からも猫の気持ちを読み取ることができます。
鳴き声
猫の鳴き声をよく聞くと微妙な違いがあります。ある学者によると、猫の鳴き声は60種類に分けられるということです。怒ったときの「シャー!」や甘えたときの「ゴロゴロ」などはよく知られています。その他にも発情期にはびっくりするような高くて長い声で鳴きます。
なにげに鳴いている「ニャー」が何を意味しているのかよーく聞いてみてください。「おなかがすいた」「遊びたい」などの気持ちを読み取ることができれば飼い主と猫の信頼関係もグッと強くなりますよ。
尻尾
猫は、尻尾でも気持ちを表します。尻尾をピン!と立てて足元にすり寄ってくるときは甘えているときです。また、叱られてシュンとしているときは、尻尾に元気がなく足の間に入れたりしています。
その他にも怒っているときはバタバタさせたり、ケンカのときにはぼわっとふくらませたりします。たまに気持ちを出さずに尻尾だけで表現することもあるので注目して見たりしてください。
耳
普段の耳は前を向いていますが、叱られると人間の子どものように首をすくめて耳を後ろに倒します。威嚇したりケンカしているときは耳を横に倒します。
飼い主さんは名前を呼んでも返事をしてくれず耳だけこっちを向けるという経験をしたことがあると思います。これは、飼い主が呼んでいることは分かっているが一人でいたいときなどに表れるしぐさです。何回も呼ばずにそっとしておきましょう。
まとめ
猫は体の色んなところを使って気持ちを表現してきます。その気持ちを飼い主の皆さんが読み取ってあげることで猫も満足して飼い主との関係も良くなっていきます。直接会話ができないのでなかなか難しいですが、これも猫を飼う醍醐味だと思って頑張って読み取ってみてください。